楽天RPP広告とは|始め方や運用時のポイントを解説

この記事でわかること
  • 楽天RPP広告の仕組み
  • 楽天RPP広告の設定方法
  • 楽天RPP広告を運用する際のポイント
楽天RPP広告とは|始め方や運用時のポイントを解説

楽天で効率よく集客するために楽天RPP広告の導入を検討しているものの、仕組みがいまいちよく分からずに導入をためらっている方も少なくないのではないでしょうか。

本記事では、楽天RPP広告の仕組みやメリット、始め方、運用する際のポイントなどを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

本記事では、楽天RPP広告の仕組みやメリット、運用方法について詳しく解説し、効果的な広告運用のポイントを紹介しますのでぜひ参考にしてください。

楽天RPP広告の仕組みと特徴を解説

楽天RPP(Rakuten Promotion Platform)広告は、楽天市場内の検索結果や商品ページ、楽天関連サービスに表示される検索連動型広告です。

クリック課金型(CPC型)のため、広告をクリックされた際にのみ料金が発生するので、費用対効果の高い集客をしやすいことが特徴です。

また、楽天市場内のビッグデータを活用することにより、楽天のAIが入札額や掲載位置を自動で調整し、最適なパフォーマンスを実現しています。これにより、広告主が細かく設定を調整しなくても効果的な広告運用が可能になります。

楽天RPP広告の効果とメリット

楽天RPP広告の効果やメリットは、主に以下の4つです。

  • SEO対策よりも集客しやすい
  • 入稿作業が要らない
  • 設定後24時間以内に広告配信が開始される
  • 費用対効果の高い運用が可能

次項から、各項目の詳細を解説します。

SEO対策よりも集客しやすい

楽天RPP広告は、検索結果の表示順位を上げるSEO対策よりも集客力が高いというメリットがあります。なぜなら、検索結果よりも優先して目立つ位置に表示されるからです。また、上部の目立つ位置に表示されることから、クリック率も高くなる傾向があります。

また、SEO対策は効果が出るまでに時間がかかりがちですが、楽天RPP広告は原則として設定後24時間以内に配信開始されるため、短期間で集客効果が期待できます。

入稿作業が要らない

楽天RPP広告は、楽天の店舗管理システム(RMS)に登録されている商品を対象として広告を出す仕組みです。そのため、新たに広告原稿を用意する作業が不要なこともメリットの1つと言えます。

店舗管理システムのRMSで商品名や価格を変更すると、自動的に24時間以内に広告にも反映されるため、再入稿の手間も不要です。市場の反応を見ながら商品の価格を随時調整したいケースなどに向いています。

設定後24時間以内に広告配信が開始される

広告を「有効」に設定した後は、24時間以内に広告が配信されるスピード感も楽天RPP広告のメリットです。また、自由なタイミングで広告の停止もできるため、セールやイベント、市場のトレンドに合わせて柔軟に広告を運用できます。

基本的にRMSに登録している全商品が対象になりますが、除外設定も可能です。利益率の低い商品など広告を出したくない商品がある場合は、除外設定を活用すると良いでしょう。

費用対効果の高い運用が可能

楽天RPP広告を利用すると、費用対効果の高い広告運用ができることもメリットです。

なぜなら、クリックをされた数に合わせて広告費が発生するクリック課金型(CPC型)だからです。広告枠に固定費を払う純広告や表示された回数に対して費用が発生するRPM広告と違い、表示されてもクリックをされなければ費用が発生しないため、無駄な広告費の発生を減らせます。

また、楽天が独自に保持しているビッグデータを活用してユーザーに適した商品を広告として表示させていることも特徴です。この仕組みによって、ユーザーのニーズにミスマッチした商品が表示されることを防ぎ、成果につながらないクリックの発生を減らしています。

楽天RPP広告にかかる費用の目安

楽天RPP広告にかかる費用は、クリック1回あたりの単価(CPC)とクリック数で決まります。

クリック単価はジャンルや競合の入札単価設定の状況によって大きく代わりますが、10円~100円程度が一般的です。ただし、商品の単価や利益率が高いジャンルの広告枠ではCPCも高くなりやすい傾向があり200円を超えることもあります。例えば、家電カテゴリでは平均して50円~100円程度と高めの数字が出ています。

また、楽天のセール期間やイベント期間は競合他社も積極的に広告を出そうとするため、CPCが上昇することに注意しましょう。

投資対効果を示す指標のROIや広告費1円あたりの売上を示す指標のROASを参考にして、利益が残るように予算を組むことが大切です。ROASは楽天RPP広告のパフォーマンスレポートで確認できます。

楽天RPP広告の始め方

楽天RPP広告の始め方を5ステップで解説しますので、広告運用を始める際の参考にしてください。以下のステップに分けて紹介します。

  • 1.楽天のRMSにログインする
  • 2.検索連動型広告(RPP)を選ぶ
  • 3.キャンペーンを新規登録する
  • 4.指定された項目に入力する
  • 5.広告を出したくない商品の除外設定をする

楽天のRMSにログインする

初めに、楽天の店舗管理システム(RMS)にログインします。ログインをしたら、左側に表示されているメニューから「広告・アフィリエイト・楽天大学」を選び「広告(プロモーションメニュー)」を選択しましょう。

検索連動型広告(RPP)を選ぶ

広告(プロモーションメニュー)を開くと「楽天市場広告」や「検索連動型広告(RPP)」など様々な広告の種類が表示されるので「検索連動型広告(RPP)」を選択します。

キャンペーンを新規登録する

検索連動型広告(RPP)を選択したら、キャンペーンを新規登録します。複数のキャンペーンを登録しておき、セールやイベントに合わせて切り替える運用も可能ですが、同時に有効にできるのは1キャンペーンのみです。

指定された項目に入力する

キャンペーンの新規登録画面に遷移したら、以下の項目を入力しましょう。

  • キャンペーン名
  • ステータス(有効・無効の選択)
  • 継続月予算
  • 1クリックあたりの入札単価
  • ランク別入札最適化(有効・無効の選択)

入力が完了したら、登録ボタンを押して登録します。

広告除外をしたい商品がある場合は一度ステータスを無効の状態で登録して、除外をしてから有効にすると良いかもしれません。

広告を出したくない商品の除外設定をする

検索連動型広告(RPP)を選択した際に、上部メニューの「除外商品」から広告に表示させない商品の設定が可能です。

利益率が極端に低い商品など、広告を出したくない商品がある場合は広告の運用を開始するまえに除外しましょう。

ある程度の余裕がある場合は除外をせずに一旦運用してみて、ROASやROIを見ながら効果が出ていないものだけ段階的に除外していく方法も有効です。

楽天RPP広告を運用する際のポイント

楽天RPP広告を運用する際に押さえておくべきポイントは、主に以下の5つです。

  • 広告の入札単価設定を適切にする
  • 投資対効果・広告費回収率を意識する
  • 楽天RPP広告に適した商品に絞る
  • 楽天内のトレンドに合わせて調整する
  • 効果の測定と改善を繰り返す

次項から詳細を解説します。

広告の入札単価設定を適切にする

広告の入札単価(CPC)設定を適切にすることが1つ目のポイントです。

入札単価を高くしすぎてしまうと、広告費がすぐに予算をオーバーしてしまうことがあるので、注意が必要です。初めは広告の入札単価を少し低めに設定して、広告のパフォーマンスレポートを見ながら段階的に調整していくと良いでしょう。

また、競争率が高いカテゴリは入札単価が高騰することがあります。パフォーマンスレポートの情報を分析して、かけた広告費に対して広告経由の売上からの利益がきちんと黒字になっているかを確認して、問題があれば調整しましょう。

投資対効果・広告費回収率を意識する

楽天RPP広告に限らず、広告を運用する際は投資対効果(ROI)や広告費回収率(ROAS)を意識して運用することが大切です。

ROIは、広告費に対する利益率を示すROIは、利益を広告費で割って100を掛けて算出します。ROASは広告を経由した売上を広告費で割って100を掛けて算出しますが、楽天RPP広告のパフォーマンスレポートで自動的に表示されるので計算する必要はありません。

これらの指標を参考にして、広告戦略を定期的に見直しましょう。

また、どれだけ効率よく広告で集客しても売上が発生しなければ広告の効果が正しく出ません。そのため、商品ページも定期的に見直して改善していくことも大切です。

楽天RPP広告に適した商品に絞る

楽天RPP広告は自動的に全ての商品が対象になりますが、中には楽天RPP広告に向いていない商品もあります。そのため、費用対効果を最大化するには、楽天RPP広告に向いている商品に絞って広告を出すことがポイントです。

広告を出す商品を絞るには、広告を出したくない商品を除外設定します。前の項目で紹介したROASやROIの指標を参考にして、広告による売上から利益が上がっていない商品や広告費で赤字になっている商品を洗い出し、除外設定をして広告を停止すると良いでしょう。

楽天内のトレンドに合わせて調整する

楽天RPP広告を効率的に運用するには、楽天内のセールや季節のイベント、お買い物マラソンなどのイベントや楽天市場内のトレンドに合わせて柔軟に調整することが大切です。

楽天スーパーセールやポイントが多めに付与される日(5と0の付く日や18日など)は競合との競争率が上がって入札単価も高めになるので、単価や予算を調整しましょう。

ただし、売上を上げるチャンスだからと過剰に入札単価を上げすぎてしまうと、広告費が広告経由の売上の利益を超えてしまうことがあるので、ROASを確認して費用対効果を確かめることもポイントです。

効果の測定と改善を繰り返す

楽天RPP広告に限らず、広告の成果を最大化するには常に効果を測定して改善を繰り返すことがポイントです。

楽天のパフォーマンスレポートで確認できるクリック率(CTR)・コンバージョン率(CVR)・広告費回収率(ROAS)などを参考にして、継続的に広告戦略の見直しをしましょう。

効果測定やデータの分析、広告戦略の改善が難しいと感じたら、広告の運用代行やコンサルティングに相談することも手段の1つです。

楽天RPP広告の運用で失敗した事例と対策

楽天RPP広告の運用でありがちな失敗事例と対策をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

全ての商品で広告が出てしまい、広告費が高くなってしまった

楽天RPP広告の運用でよくある失敗例の1つ目は、全ての商品で広告を出してしまい、広告費が想定より高くなってしまうケースです。

この場合は、広告に出したくない商品の除外設定をすることで対応可能です。除外設定をする商品を選ぶ際は、以下のポイントを意識すると良いでしょう。

  • 競合が多く入札単価が高くなりすぎている商品
  • 利益率が低く広告費が赤字になりやすい商品
  • クリック数に対して売上が極端に少ない商品

広告での流入数は増えたが売上につながらなかった

楽天RPP広告の運用でよくある失敗例の2つ目は、広告で集客はできたが売上につながらなかったケースです。

一般的には「広告のターゲットが間違っていたケース」と「商品ページが良くなかったケース」の2つが考えられます。ただし、楽天RPP広告では自動的に表示先を決めているため、自分で対応できるのは商品ページの方です。

商品ページに問題がないかを確認するには、商品ページを訪問した人が購入に至った割合を示す転換率(CVR)を参考にしましょう。CVRは売上件数をクリックされた数で割って100を掛けて算出しますが、パフォーマンスレポートに表示されているので計算する必要はありません。

CPCの上昇を予期できずに予算をすぐに使い切ってしまった

楽天RPP広告の運用でよくある失敗例の3つ目は、入札単価の急な高騰を予測できずに予算を使い切ってしまい、売上が上がりやすいタイミングに広告が出せなかったケースです。

このケースは、楽天のセールやお買い物マラソン、ポイントが増える日などのイベントを押さえておくことである程度防げます。楽天内の定期イベント・不定期イベントには常に気を配っておきましょう。

まとめ:楽天RPP広告を正しく活用して売上アップを目指しましょう

楽天RPP広告は、クリック課金型で費用対効果が高く、楽天のAIによる最適化機能も備えているため、初めてでも効果的に運用しやすい広告です。

SEO対策よりも即効性があり、設定後すぐに広告配信が開始されるため、すぐに成果につなげやすい広告とも言えます。
ただし、適切な入札単価設定や広告対象商品の選定、効果測定と改善を繰り返すことが成功の鍵となります。本記事で紹介したポイントを押さえて、楽天RPP広告を最大限に活用し、楽天での売上を伸ばしましょう。